メルマガ第29号「牡蠣とノロウイルス」について
2015.2.15
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いつもお世話になっております。立春になりましたが、まだまだ寒い日が続いております。2月のメルマガは、岡山店の築山がお届けいたします。テーマは「牡蠣とノロウイルス」です。冬は寒いので、お鍋が食べたくなります。牡蠣を使った牡蠣鍋など牡蠣がとてもおいしい季節でもあります。その牡蠣がおいしい冬場に牡蠣による食中毒、近年話題のノロウイルスにかかりやすくなっています。ですので二枚貝といわれる牡蠣などの貝を食べる場合には注意が必要です。
牡蠣は、栄養などを取る目的、餌(えさ)としてプランクトンを含んだ海水を取り込みますが、その海水の中にノロウイルスが含まれていると同時にそれも取り込み、しだいに蓄積されていきます。しかし蓄積されても、二枚貝(この場合、牡蠣)の中ではノロウイルスは増えません。
そのノロウイルスを含んだ牡蠣を人間が食べるのですが、十分に加熱した状態であればノロウイルスに感染しませんが、抵抗力の弱いお年寄りや子供、成人でも体調の悪い人などが、生や不十分な加熱状態で食べると人間の体内にノロウイルスが入り込み、人間の腸の中で粘膜によって増殖し感染する場合があります。
また牡蠣料理で酢牡蠣(すがき)がありますが、お酢を使っているので殺菌作用があるように思われがちですが、ノロウイルスの感染を考えると「生」ですので極力避け、またノロウイルスは60℃10分程度の加熱調理(湯通しなど)では不十分なので、85℃以上の温度で1分以上の加熱が有効です。牡蠣フライなども中まで火が通りにくいので、十分に加熱して食べるようにしましょう。「アサリの酒蒸し」にもご注意下さい。
▼ノロウイルスに感染しないための牡蠣の食べ方
牡蠣は、「生牡蠣」が一番おいしいこともあって、冬場に多くは「生」で食べられることから、牡蠣が原因のノロウイルス(食中毒)になるケースが多数発生し、牡蠣=ノロウイルスのように言われているだけで、牡蠣を食べた人がすべて、また牡蠣を食べることによってノロウイルスにかかるのではなく、牡蠣の調理法、食べ方に注意をすれば「冬の味覚、牡蠣」をおいしく食べることができます。