メルマガ第51号「ノロウイルスの基礎知識」について
2017.1.16
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明けましておめでとうございます。
倉敷本店の石井です。
今年もよろしくお願いいたします。
今回は、ノロウイルスの基礎知識について紹介します。ノロウイルスは毎年11月〜1月に流行する、感性性胃腸炎の原因となるウイルスです。
主にヒトの手指や食品などを介して感染し、嘔吐、下痢、腹痛などの症状を引き起こします。
ノロウイルスの治療薬や予防ワクチンはなく、特に抵抗力の弱い子供やお年寄りは吐いた物を喉に詰まらせたり、肺に入って肺炎を起こして死亡するケースもあるので注意が必要です。
またノロウイルスは感染力が非常に強く、感染者の吐物やふん便中に含まれる数百万〜数億個のうち、わずか10〜100個程度で感染すると言われています。
このように非常に強力なウイルスとして知られ、少量でも感染能力があるばかりか、今年主流となっている新型ノロウイルスは、過去に一度ノロウイルスに感染していても免疫がつかず、何度でも感染する可能性がありますので気を付けましょう。感染を防ぐためには以下の予防対策が有効です。
1.手洗いをしっかり行いましょう
手洗いは手指に付着しているノロウイルスを減らす最も有効な方法です。
帰宅時や調理を行う前、食事前、トイレの後に、流水と石けんによる手洗いを行いましょう。
また、手洗い場や水道が近くになく、すぐに手洗いが出来ない場合は消毒用エタノールを使って消毒を行いましょう。
2.食品はしっかり加熱して!!
食事はなるべく火を通したものをいただきましょう。
特に貝類(主に牡蠣、シジミ、アサリなどの二枚貝)はしっかり加熱した状態であれば感染しませんが、お年寄りや子供、大人であっても体調の悪い人が、生や不十分な加熱状態で食べると、感染するリスクが高まります。
二枚貝を食べるときは、中心部まで十分加熱調理(85〜90℃で90秒以上)しましょう。
抵抗力の弱い高齢者や赤ちゃんは避ける方が無難です。
一般的にウイルスは熱に弱く、加熱によりウイルスは失活します。
3.キッチンや調理器具の消毒
調理台や非金属製の調理器具は洗剤などを使用して十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(0.02%以上)で浸すように拭き取ります。
ただし次亜塩素酸ナトリウムは金属を腐食(さび)させる性質があるので、包丁などの金属製調理器具や食器類はアルコールによる二度拭き、または、熱湯(85℃で1分以上)による加熱が有効です。
特に二枚貝を調理する場合は専用の調理器具を用いるか、使用のたびに、熱湯消毒するなどの対策を行いましょう。
4.頻繁に手で触れるものを清潔に保つ
手や食器、調理器具類を清潔にすることはもちろん、ドアノブや手すり、トイレ、イスなど、家族皆で使用する共有箇所のウイルス除去も大切です。
ドアノブや配管類、家具などの金属部に次亜塩素酸ナトリウムを用いて消毒すると、さびが生じ、使用した場所によっては元には戻せないこともあるので注意しましょう。
消毒後、十分に薬剤をふき取るか、もしくは臭いが少なく、プラスチックや金属に対する影響が少ないアルコールでの消毒がオススメです。